椎間板ヘルニア

 椎間板ヘルニア(Hansen I型)と診断される犬種で最も多いのは、ミニチュア・ダックスフンドで、体の痛み、あるいは肢の麻痺を主訴に来院されています。軽度(グレード1)だと疼痛のみですが、重症化するに従い肢の麻痺も重度になります。当院で実際に手術の適応となるわんちゃんは、全体の10%未満で、9割以上は薬とケージレスト(一定期間おとなしくしていただくこと)で治療しています。椎間板ヘルニアの確定診断はMRIで行いますが、人と異なり全身麻酔を要することもあり、実際には手術治療を選択肢に含める飼主様のみ(ほとんどがグレード4以上)にMRI検査をお勧めしております。また、椎間板ヘルニアに類似した症状を示す病気があるので、レントゲン検査やエコー検査などで除外診断(他の傷病を探して発見できないこと)を必要に応じて行います。

 左の写真は、両後肢の完全麻痺を主訴に宇部市より来院された患者さんで、後足の裏が上を向いて、自分の意志では動かせない状態で、深部痛覚は消失していました(グレード5)。MRIで第11胸椎から第13胸椎にかけて突出した椎間板による脊髄への強い圧迫が認められ、当院で椎間板ヘルニアの手術(半側椎弓切除手術)を行い、圧迫物質を取り除き、減圧しました。

 右写真は、1か月後の様子で、手術のための毛刈り部分はまだ毛はないものの、両後肢をしっかり床につけながら歩けるまでに回復しました。グレード5という状況でしたが、飼主様が発症直後に病院に連れてきていただき、MRI撮影と手術を迅速にご決断頂いたことが良かったのだと思います。ただし、グレード5の場合、およそ10%が進行性脊髄軟化症(椎間板ヘルニアの衝撃で脊髄の変性がはじまり広がっていく病気)になってしまい、その場合、薬や手術を含め現在の獣医学では進行を止めることができず、発症から約1週間で命に係ります。

 左写真は、MRI撮影を行っているところです。当院にはMRIがありませんので、協力病院(福岡県)にお連れして撮影・診断しております。神経疾患に精通されている先生がいらっしゃる病院なので、山口県や九州全域から専門診断・治療を求めて、常時多くの動物が来院されています。ここでの評価(手術は必要なのか、必要ではないのかなど)を持ち帰り、飼主様と治療方針を相談させて頂いております。

 

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最終更新日

2018年7月27